僕の携帯には1/16スケールの妖精が駐屯していて、メールを打つ時の予測変換機能なんかも彼がgoo辞書を元に調べて来てくれるのだ。
たまにすっとぼけて今まで学習してきた言葉を全部忘れる事もあるがそこはご愛嬌。
妖精は仕事の無くなる深夜になるとこっそりモニターから抜け出して、これまた1/16スケールのベスパにまたがり築地を目指す。
下北沢の廃屋の屋根裏で腹を空かせて待っている家族に今朝獲れたばかりのマグロを競り落として届ける為だ。
1/16スケールの屋台で道草を食いながらも早朝にはちゃんと戻って携帯の中にいる妖精と僕はこれからも仲良くしていこうと心に誓うのであった。
- 2006/04/28(金) 21:15:14|
- モバイルの瞳
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
一昨日、野毛山に向かって横浜駅から京急線の線路沿いに歩いてたら、
名前も知らない小さな青い花が一輪、アスファルトを裂いていた。
ひっそりだけど力強く気高く春風に乗って涼やかに踊っている花。
僕等はあんな風に裂けるかな。
光の届かない地の下で花は何の夢を見てたんだろう。
何を思って硬い歴青の空を貫いていったんだろう。
きっとそれしか道は無かったんだね。
束縛の中で一握りの自由を手にしてしまって
まどろんでいる内に僕が見失ってしまったものを、
あの花はきっと全て知っている。
当たり前の事だと笑いながら
ダンデライオンと世間話をしている。
だけどその声がこの耳には聞こえて来ない。
最近少しだけ空を眺める余裕が出てきたところさ。
今度会ったら僕から宜しく言うよ。
その時君は風のリズムに合わせて楽しそうに揺れながら、
甘い蜜の溶け出した朝露の雫を分けてくれたら、
僕は嬉しくなってうっかり君を食べてしまうだろう。
そしたら花弁の奥で青い小さな実を結ぶまで、
シャベルで根を傷つけないように掘って
狭い自宅のベランダに持ち帰るから、
僕の目の前でだけ優しく揺れていて欲しい。
棘の無いサボテンが時々言葉を刺すけど気にしないで。
種が出来たらそれを街中にばら蒔いて花畑にしよう。
春にはきっと君に似た小さな青い花が路上に咲き乱れるよ。
だから二人で散った桜の花弁シーツに包まって深く眠りたい。
またいつか世界に春がやってくるまで、
またいつか僕等が巡り逢うまで、
寄り添いながら深い眠りに落ちてしまいたいと願っている。
- 2006/03/28(火) 10:22:25|
- モバイルの瞳
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0